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大切なことは、子どもの命を未来に繋げることです

不登校を考える親の会「ゆったり~な」
代表 高橋 美子

 学校が大好きだった息子が、中学校に入学して不登校になったあの日から15年。当時の私は真っ暗なトンネルの中にいるように感じ、どうしたらいいのかわからず不安に飲み込まれ孤独でした。そして、息子の人生も、私の人生も「終わった」と絶望していました。

 息子はと言うと、心療内科を受診せず、カウンセリングも受けず、適応指導教室へも行かず、家でゲーム三昧・昼夜逆転生活でした。私は、息子の姿に不安と怒りと情けなさ等々の感情を抱えて泣いていました。そんな私が救われたのが、親の会でした。同じような経験をしている方々に出会い、「一人ではない!」と言うことを実感して大安心したことを憶えています。

 悩みや思いを否定されたり、非難されたりすることはなく、安心して今のあなたの思いを語れる場所が「親の会」なのです。

 周りの人からの良かれと思ってのアドバイス(正論)に、私自身も傷つき、子ども達をも傷つけてきました。誰よりも学校へ行かせたかったのはこの私で、誰よりも学校へ行きたかったのは子どもだったように思います。でも、それをさせられない自分を責め、それができない子どもを責め・・・お互いに大きな罪悪感を抱く結果になりました。

 けれど、沢山の方々との出会いや学びによって段々と私の心がほぐれてきて、自分の描いている理想の子ども像ではなく、世間の普通の子ども像でもなく、目の前にいる私の子どもの状況を受け入れて認められるようになりました。

 「お口チャック」とよく言われていますが、子どもの気持ちに耳を傾けてみませんか?子どもの行動には、何かしらの理由があると感じています。親子関係が上手くいっていない場合は、子どもの気持ちを話してもらえるまでには時間を要するかもしれません。けれども、不登校を選択したお子さん達は、「お母さんなら私の気持ちをわかってくれるはず!」という思いがあると言われています。その信頼感がなければ、苦しみや悲しみや絶望感から自ら命を絶ってしまう可能性があるわけです。

 私達が一番に考えなくてはいけないことは、子どもの命を未来に繋げることです。生きてさえいれば、子ども達にはそれぞれに輝かしい未来が存在しています。それは、親が望む未来ではないかもしれませんが、その子がその子らしく生きられる未来であることは間違いないと思います。

 そして、あなた自身もあなたらしく生きて良いのです!1人ではその悩みや苦しみから抜けるはエネルギーがないかもしれませんが、心友と呼べるくらい何でも話せる人達と出会えるのも親の会です。
 近年、徳島県にも親の会が増えてきて、私はとても嬉しく思っています。親の会も合う合わないがあると思いますので、あなたに合った親の会を探してみて下さい。

 お子さんの為に一生懸命に親としてできることを模索して過ごされていることと思います。でもね、子どもの人生は子どものもの。親が替わることはできません。子どもが自分で考え、困難を乗り越え、人生を切り開いていくしかないのです。人生に「失敗」はなく、あるのは「成功」と「学び」です。私の2人の子ども達も、不登校だった時代のことを後悔はしていないと言っています。あの時間があったからこそ今の自分があると思っているようです。きっと、必要で大切な時間であったのだと思います。

 あなたが大切に育ててきたお子さんだからこそ、私はあなたに「大丈夫」を伝えたいのです!お子さんを信じて任せてみませんか?きっと、その子のペースとタイミングで歩み始めると思います。
 少しでもあなたの心が軽くなって、不登校のお子さんに向き合う余裕ができるように願っています。

※著作紹介入れる。画像あり(顔写真フォルダ内)
「不登校」そこから紡いだ親子の絆

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