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コラム「うちんくのまなび」
将来の夢
(C.F.さん)
息子は、小学校の入学式から登校渋りが始まり、転校をきっかけに、小学4年生からおよそ2年間は完全不登校です。色々な心理検査の結果、発達特性が強いことが分かりました。学校のシステムに合わせられないタイプだそうです。
今はほとんど外出せずにゲームや動画で過ごしています。読み書きの苦手さ、そして興味関心の限定から、教科学習は全くしていません。一方で、知的にはやや高めということもあり、映像媒体を通して色々な情報を得ていて、年相応には世の中のことが分かっているようです。調べものをするうちに難しい漢字も読めるようになりました。将来の夢は、釣りや漁ができる仕事に就くこと。釣り名人の祖父と一緒に、時々釣りに出かけます。また、ご縁があって漁師さんと繋がることができ、漁船に乗せて頂くこともあります。最近はYouTubeを見ながらひとりで魚を捌いています。実践を通して働くことをイメージできたらと思います。
本人の心の安心安全を第一に、成長をゆっくり待っているところですが、毎日リビングで座っている姿を見ている親としては葛藤します。焦って不安になった時には「勉強は後からでも間に合う、今は元気でいることが大事」というアドバイスを思い出しています。本人が必要性を感じたら、座学ができる環境や社会と繋がれる居場所を探したいと考えています。
私がこれまでの経験から学んだことは、目の前の子どもをよく観察することの大切さ。大人が作った枠組みに子どもを当てはめるのではなく、十人十色の「うちんくの学び」があることを、これからも忘れないようにしたいと思います。

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